ミディ運河 クルーズ
ミディ運河(Canal du Midi)は、1996年に世界遺産に登録された、トゥールーズから地中海までをつなぐ大運河です。
『ユネスコ 世界遺産 - 地域別リスト(ヨーロッパ1)』
大西洋からトゥールーズをつなぐガロンヌ川と合わせ、大西洋と地中海を結ぶ重要な輸送路だったそうです。フランスを横断する運河のため、土地の高低差を吸収するため『ロック』と呼ばれる関が随所に設けられています。
今回は、ロックによる移動を体験できる、ミディ運河クルーズツアーに行ってきました。
場所
チケット売り場は、カルカソンヌ駅の目の前にある『マレンゴ橋(Pont Marengo)』のたもとにあります。
クルーズ船が運行している時には、駅前に移動式のチケット売り場が設置されています。
クルーズツアーのコース
今回は、『Croisière Cité』という、1時間半ほどのツアーで、お値段は8.5EURでした。
カルカソンヌ駅目の前のロックと、サン・ジャンのロック(Écluse Saint-Jean)の2つのロックを体験し、Uターンしてカルカソンヌ駅まで戻って来ます。ツアーガイドさんは、フランス語、スペイン語、英語で説明をしてくれました。
私が事前に日本で調べていた時には、何時に出発するかわからなかったので苦労しました。ご参考にパンフレットを載せておきます。『DÉPART』と描かれている列が、出発の時刻です。(10h30は、午前10時30分ということです。) 運行は、4月〜10月までの間で、その他の月のタイムテーブルはありません。また、月によって微妙に運行時間が違うので注意が必要です。
パンフレットは、あくまでも私が乗船した時のものです。変更の可能性があります、現地で正しい時間をご確認ください。
ロックの仕組み
ロックとは、土地の高低差を吸収する際に運河の各所に設けられた関で、()の形をしていてクルーズ船ぐらいの大きさであれば2-3 隻は同時に収まりそうな大きさです。入口と出口に両開き式の開閉可能な関が付いていて、船が入ると、両方を閉じて、 ロックの中を注水または排水することで、船を上下させることができます。
関を閉じて注水中のロック。手前側が低い土地のため、奥のクルーズ船がロックに入ることができるように、事前に注水をしています。
クルーズ船が出発すると、ロックはすでに注水が完了し、片方の関を開いた状態になっています。
ロックにクルーズ船が入ると、後方の関が再度閉じます。この間に、船員さんが、素早くロック周囲の杭と船をロープで結び固定します。
両方の関が閉じると、排水を行い、船の位置を下げます。
排水が完了すると前方の関が開き、ロックの外に出ます。
船を上げる場合は、ロックに注水します。こちらは、水しぶきが立ち、なかなかダイナミックです。
運河の風景
ロックは面白い仕組みですが、ミディ運河自体はほとんど流れがなくゆったりとした静かな場所でした。
運河が活用されていた当時は、船を馬などで引いていたようです。そのため、運河の両脇には、背の高い木々が馬や人の日陰になるように植えられていました。
つづく。
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